リモートワークや外出自粛で、お家で過ごす時間が増えている方も多いかと。わたし自身、先の見えない状況にネガティブになってしまう日も。でも、そんなおこもりぎみの今こそ、ちょっとだけ気持ちを切り替えて、あらゆる新製品の実験台となってきた自身の肌を、改めて育て直してみようと思っています。
美容の仕事をしている以上、毎日、たくさんの試作品を塗っては落としの繰り返し。開発に没頭してきたここ十数年、どれほど肌を酷使してきたことか。
しかし、うっかり忘れがちですが、そもそも肌は、あらゆる外界ダメージから人体を守る「バリア器官」。わたしがリフレッシュする週の休日も、年に1度のバカンスも、肌は毎日休みなく外部環境と戦ってきた…。遡れば新生児期を終えてから、お散歩・学校・仕事・買い物・お茶…、ジッとしてられない質のため、休みの日だって、一日中、家の中で過ごすことなど皆無。そう考えると、トラブルなんて当たり前、働き者の肌への感謝が止まりません。ありがとう、わたしの肌(涙)
「老化ダメージの80%は紫外線」である以上、肌にとっては、外に出ないことが、バリアの負担を軽減させ、しかも、最善の老化予防であることは確実。そして、不要不急の外出を控えざるを得ない今、肌にとっては、二度とない休養のチャンスなのです。
ちなみに、ある著名な皮膚科の先生から伺った仮説ですが、人間を“もやし”のように、一切の紫外線を遮断した環境で育てると、80歳になっても小児の肌質を維持できるそうです。さすがに“もやし“は不可能ですが、皮膚科医監修の下、いくつかの幼稚園では、“100%UVカットの制服&窓ガラス・徹底した日焼け止め習慣”で、幼少期からの光老化プロジェクトも実施されています。
なにも、特別なお手入れは必要ありません。日中の外部ダメージがないだけで、肌はその修復のエネルギーを育成に使えるので、いつものお手入れでも効果が全く変わってきます。せっかくの“もやしチャンス“、外界から離れた純粋培養な環境で、肌を育て直すコツを少しだけ。
お籠りの日々は、肌の純粋培養チャンス。実際、ここ一週間、わたしの肌は調子が良いです。花粉とPM25 に加え、湿度は低いまま紫外線が強まるこの時期、肌が安定化しているだけでも、紫外線MAXの夏に向けて、かなりの肌持久力の貯金になります。
外界から離れることで、数十年分の肌疲れを癒し、これからの数十年もっともっと輝く肌を育てるために。いつもの習慣を丁寧に、お家で過ごす時間が、少しでも有意義なものになるように。そんなことを心掛けています。
少し心に余裕がある日は、ぜひ、ポジティブにご自身の肌を育て直してあげてください。すぐにやってくる夏、自分史上最高の元気肌で、思いっきりお出かけできるようにっ!
イズミ ショウコ 開発&ブランドプロデューサー